片思い?両思い?


「あ、久しぶり夕陽君」

「お?おお・・・ま、す、座れよ」

やべ・・・どもっちまった。

「はーい」

ニコッと笑う笑顔も変わってないな。

「兄貴は?」

「ん~?わからない」

「なんだよ」

俺はしぶしぶキッチンにお茶を入れに行く。

「麦茶でいいか?」

「いいよー」

コップ3つに麦茶を入れると、ソファーに座る。

「小渕って兄貴と同じ高校だったっけ?」

「あ、ありがと。うん、そうだよ」

俺が入れた麦茶を一口飲みながら答える。

「いつの間に仲良くなったんだよ」

「え?私のお兄ちゃんが中学時代日向さんの野球部の先輩でね、良く家にも来てたから知ってたんだ~」

「なるほどね。ところでさ・・・本なんだけど・・・」

「ん?・・・・ああ!そうそう、本ね・・・」

怪しい慌て方だな・・・・。

「嘘・・・じゃねーよな?」

「え!?う、嘘の訳ないじゃん」

ごくごく麦茶を飲む小渕。

ぜぇ~ってぇ、怪しい・・・。

「何の本?」

「え?」

「俺がお前から借りたって・・・・」

「え・・あの・・・・ほら、あれ・・・・」

小渕が言いかけたとき

「お~、待たせたな」

兄貴が入ってきた。

「あ、駅まで迎えに来てくれて、ありがとうございます」

「いやいや、小渕先輩にはお世話になったしね・・・これくらいはね」

なんか妙に仲がいいな。

俺なんかお構いなしで話をしている2人。

・・・・お邪魔か?

いや、俺に用があってきたんだよな?

「円に借りた本、あったのか?」

は?・・・まどか?呼び捨て?名前呼び捨てかよ!

俺だって「小渕」って呼んでるのに・・・何かムカついてきた。

「しらねぇ・・・・なくした」

「あ?なんだよ」

うるせーよ。

茜さんにチクッてやろーか・・・・あ!!まさか。

小渕の奴、兄貴が好きで・・・俺を利用したのか?そうなのか?

茜さん・・・知ってんのか?

むしゃくしゃしてきた俺は

「トイレ」

リビングをでた。


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