片思い?両思い?


ドキドキする。

ドキドキする~。

私が緊張してるのがわかったのか、声を掛けてくれた。

「いきなり引っ張ってごめんね」

「あ、いえ、助かりました。・・あのまま走ってたらずぶ濡れになってたと思うから」

日向先輩の顔を見ることが出来ずに、俯いていた。

顔は真っ赤だったと思う。



そして2分後。

「ひ、日向先輩・・・」

「何?」

「これは・・・スコールってやつですかね?」

「うん・・そうだね」

「前が・・・全く見えませんね」

「うん、見えないね」

「降り止まないって事はないですよね?」

「降り止まなかったら・・・大洪水だね」

「・・・そうですね・・・」



突然降ってきた雨は・・・恐ろしいほど勢いを増していた。

と、その時

ピカッと光った瞬間

パキッ!ゴロゴロ!!

と激しく雷が鳴る。

「うおっ!」

「ひゃっ!」

音の大きさに2人で肩を窄めた。



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