とりかえっこしようよ
 昼休み、教室で友達とおしゃべりしていた私に、カズくんが声をかけてきた。



「光、ちょっといいか?」



 あれ?地図帳返してくれるんじゃないの?



 地図帳を持ったまま、ずんずん歩いていくカズくんの後ろを、私は追いかけた。





 着いた先は視聴覚室。



 机に置かれた私の地図帳を、カズくんがパラパラとめくっていく。



 あるページを指差して……。





「舞鶴、秋田、呉、横浜。なあ、お前が丸つけてるところって、樹(いつき)がいたところだろ?」







 ……気づかれた。


 ずっとヒミツにしていたのに。


 私、またからかわれるのかな?


 もう、そっとしておいて欲しいのに。
 

「もしかして、樹のこと、好きなのか?」



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