「俺とキスしてみない?」
ぼんやりしている俺にしびれを切らせて、アリサが俺のシャツのボタンを一つ外す。

自分でリボンタイを緩め、胸元を広げて、俺に覆いかぶさる。

耳元に吐息をかけながら、囁くように言った。

「……まさか、キス以外は自信ないっていうの?
だったら、今度はアタシが、教えてあげよっか?」


クスクス……。

挑発するように笑うアリサの体を、俺はグイっと離す。

今度こそ本気でムッとしているアリサ。

俺は身を起して、それから。

じっと、アリサを見つめる。

傲慢に、けれど、熱を帯びた視線で。

しだいに、とろんとした目になる、アリサ。

「……試してごらんよ」

アリサの体を引き寄せ、唇をふさぐ。
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