求愛ラバーズ
俺が今まで見てきた女性はみんなあまり食べるほうじゃなかった。




本当は大食いかもしれないが、遠慮してたのかも。





「葛城さんって珍しいよね。」


「何がです?」


「珍しいっていうより意外だな。大盛り食べるなんてさ。」


「家でもこんなもんですよ?」


「そうなんだ。」





本来の自分を隠そうとしない姿に口が緩む。





「もしかして、太るとか思ってるんでしょ?」


「思ってないよ?」


「怪しいですねー。でも、運動してるから大丈夫です!」





ニッコリした笑顔に胸が高鳴る。




それに、美味しそうに食べるんだな。





「運動してるんだ。」


「してますよ〜。食べるの好きなんで運動しないと太ります。」





葛城さんは痩せすぎだと思う。





別に太ってもいいと思うんだけどな……。





「Hする時、彼氏に太った?って言われたらショックじゃないですか。」





淡々と話す葛城さんを見れない。




葛城さんの裸を想像してしまって顔が熱くなる。





俺、29なのに中学生みたいな事考えて恥ずかしくなる。




< 13 / 97 >

この作品をシェア

pagetop