フェイクハント
 篠田は取調室を出ると、マジックミラーで見ていた海人と話し合った。


「どうなってやがるんだ。あの男、始めは全ての犯行を否認してたくせに、認めたかと思えば、今度は後の三件を否認し始めた。早瀬、お前どう思う?」


「怪しいですね。もしかしたら後の三件はバレないと、自信があるんじゃないですかね」


「確かにな、もう少し取り調べを続けてみる必要があるな」


 篠田は眉間に皺を寄せて、ふ〜と深い溜息を吐いた。
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