運命の恋~先生を抱きしめたい~
「同情…しないで……」



「どうして?」



「錬が本当の錬じゃいられなくなる」



「本当の俺?」



「私を傷つけないように
我慢するでしょう?」



「我慢?違うだろう
思いやるんだ・・・・・
愛する人の支えになるのに
思いやって何が悪いんだ?
同情だって愛だろ?」



「違うよ・・・・・
私は錬に愛されたいの
同情されたいんじゃない・・・」



「おまえは俺のなにを見てきたの?
俺を好きになったのだって…
同情だろ?
恋人を事故で失って悲しんでる男を
好きになった…これも同情だろう?
死んだ恋人が忘れられず
もがいてる男を
抱きしめたいって思ったのも同情だろ?
おまえこそ俺に
同情してきたんじゃないのか?
それは愛と違うのか?
俺はそれを愛だって思ってきた!!」


俺は涙でぐしょぐしょになった
紅の肩を揺さぶった。
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