姫密桜

禁断の時

「サクラ」

槇の胸に頬を寄せ
そのまま、ウトウトと
浅い眠りについて
しまっていた私に
聞こえる母の声・・・

「槇の寝顔、見てたら
 寝ちゃってた・・・」

「王子は
 どうかしら?」

槇の額に触れる
母の手。

「まだ、熱いわね
 病院へ行く方が
 いいかしら・・・」

「・・・いいよ」

槇の声

「病院は、いいや
 寝てたら、治る」

「そう?
 どう、具合は?」

「大丈夫だよ」

「水枕は、どう?」

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