姫密桜
「ママ、私がマキの
 水枕、変えてくる」

「いいよ
 まだ、冷たい」

槇が、私を見つめる。

「マキ、お昼ご飯
 食べれるかしら?」

「いや、無理
 食べたくない
 このまま、寝てるよ

 サクラは
 食べたのか?」

「うん、食べたよ
 
 そうだ
 カイちゃんも今日は
 マキの誕生日だから
 帰ってきてるよ
 
 今は、部屋で寝てる」

「せっかくの誕生日
 だもの

 夜には、熱が下がって
 起きてこられると
 いいわね

 また、覗きに来るけど
 何かしてほしい事や
 気分が悪くなったら
 すぐに呼ぶのよ」
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