姫密桜
言葉なんていらない・・・

繋ぐ手、絡み合う指から
槇を感じる。

静かな時を遮る
槇の声・・・

「もう、限界」

コンビニの前で、槇の
歩む足が止まった。

「マキ?」

お腹を押さえる、槇。

「お腹、痛いの?」

「違う
 
 サクラのせいで
 朝飯食い損ねたから
 腹減って死ぬ」

「えっ、ごめん」

槇は、私の頭に手を置いたかと
思うと、ポンと一度だけ叩いた

「サクラ、お前は
 ここで待ってろ」
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