姫密桜
桜・・・

『かわいい
 サクラ
 
 ぼくのサクラ
 だいすき
 
 僕の、桜』

俺の存在がお前を傷つけるなら

俺は、この場所から消えてやる

電車に揺られながら、桜は
窓に映る自分の瞳を見つめた。

押さえる、胸元。

「大丈夫だよ
 痛く、なんてない
 悲しく、なんてないよ
 
 涙なんて出ない」

窓ガラスに向かい、笑って
みせる。

何度も何度も練習したもの

大丈夫・・・笑える。

笑って、言うの。
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