姫密桜
ここからが、本当の別れ・・・

私は、立ち止まり深呼吸をした

「サクラ・・・?」

振り返る貴方に抱きつく
私、これが最後の抱擁。

「これで、最後にするよ

 マキ
 貴方を愛してた」

「ああ、サクラ
 
 お前を愛してた」

二人は、離れる・・・

二人が恋人同士だった時は
ほんの僅か。

でも、その思い出は永遠に
色褪せる事は無い。

槇の頬にも、私の頬にも
父に打たれた痣が残る。
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