(KS)Brand new cherry.
しゃがみ込み、湖面に映る自身の顔を見ながらみずきは永に尋ねた。
「此の森で唯一の水のある場所だ。あの方向音痴の男に教えておいたんだよ。
迷ったらまず此処に来いと。どういう訳かこの場所だけは覚えているからな、あいつ。
俺の家の場所は覚えないのに、な」
永は藤市の悪い箇所を不満そうに挙げているにも関わらず、その表情は楽しそうである。
ふと顔をあげ、その表情を見たみずきも思わず笑みを零してしまっていた。
「確かにあの方は方向音痴です。私も何時もそれに手を焼かされているのですよ」
「そうなのか。ところで、お前は藤市の何なのだ。すっかり忘れてしまっていたが」
「此の森で唯一の水のある場所だ。あの方向音痴の男に教えておいたんだよ。
迷ったらまず此処に来いと。どういう訳かこの場所だけは覚えているからな、あいつ。
俺の家の場所は覚えないのに、な」
永は藤市の悪い箇所を不満そうに挙げているにも関わらず、その表情は楽しそうである。
ふと顔をあげ、その表情を見たみずきも思わず笑みを零してしまっていた。
「確かにあの方は方向音痴です。私も何時もそれに手を焼かされているのですよ」
「そうなのか。ところで、お前は藤市の何なのだ。すっかり忘れてしまっていたが」