あなたに会いに来ました

誠の席は窓際の一番後ろと
最高の席だ

誠はボーっと空を眺めながら
ぼんやりと思った

(新撰組の人達が見た空は
電線もビルもない
もっと広い空だったのかな
...会いたい
あの人達に会ってみたい)

「…こ…ま・・こ…誠!!」

「!! 夢、びっくりするから」

「あんたボーっとしすぎ
もう1限目終わった」

小希に言われて
誠は目を見開いた

「嘘!?そんなに経ってた??」
「どーせまた新撰組の事
でも考えてたんでしょ」

小希の言葉に
誠はニコっと笑った

「当たり前じゃん。
授業なんて聞いてられない」

「そんな事言うと先生泣くよ??
誠は賢いんだから」

夢の言葉どおり
誠はテストは学年10位以内
に入るほど頭が良かった

「テスト前はまじめにだからいーの。
今日図書室行くから
道場行けないってお父さんに言っといて」

「了解~」





誠はその日全く授業を
聞かず、気づけば
放課後になっていた

(今日はやけにボーっとするなぁ)


「じゃあ図書室行くね
小希、夢バイバイ」

「「バイバイ」」

2人と別れて
誠は図書室へ向かった



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