=キング of ビースト= 2
誰もいない家に入ると電気を付け窓の外を見る。するとちょうど車が走りだした後だった。
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二階に上がり久しぶりに自分の部屋に入ると白のスウェットを持ってお風呂に入った。
上がってから化粧水をつける為に鏡を見るともうほとんど分からなくなった痣に手をやった。
怖いー…。
確実にあの男は私に恐怖心を植えつけた。微かに手が震える。
夜琉が隣にいない今、この恐怖心をどうやって消せばいいか分からない…。
重なるー…。
あの男の目があの時と…。
「…夜琉。」
結局あの時と変わらず私はいつまでたっても弱いー…。
私は目を瞑って気持ちを落ち着けた。