秘密
白夜君が、缶ジュースを持ちながら

病院の入り口近くのベンチで、座って待っていてくれた。

私は、白夜君の座っている隣に座った。

「白夜君…りゅうね…自殺未遂だったんだって…でも、理由はわからないの」

「…」

「龍ね…目開けてから一回も声出してないんだ…障害があるって言われた。でも、海外で手術したら治るんだって…」

「…そっか」

私は、うんっと言って笑った…

でも、本当は自分が自分じゃなくなるくらい不安なんだよ…

でも、白夜君には心配かけたくない。

その時、白夜君の腕が腰に回ってきて

強く抱きしめられた

「びゃ…白夜君?」

「結衣…無理せんでええよ」

「なに言ってんの?白夜君無理なんてしてないよ」

「嘘つくなや、泣いてるくせに」

えっ…私泣いてるの…?

「全部、言ってええで・・・今結衣が辛いこと全部。」

「…本当はね…すごく不安なの」

「うん」

「白夜君…苦しいよっ…」

「うん」

白夜君は私の涙が止まるまでまっててくれた。





< 118 / 131 >

この作品をシェア

pagetop