監禁ゲーム~ap~
ap1
それから十分の時間が経過した。
城内アナウンスなどの音沙汰なし。
トラブルでもあったのか。
長時間並んだ挙句、また城内でジッと待つのは冗談じゃない。
苛立っているのは清春だけではなかった。
大体の客は苛立っている。
美佳は不安そうな顔をする。
「ねぇ。どうしたのかな。大丈夫かな?」
苛立ちと同じに清春も不安でいたが、それを隠して言った。
「大丈夫だよ」
美佳の手を優しく握った。


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