監禁ゲーム~ap~
清春の言葉とは裏腹に、他の客も具合が悪そうだ。
美佳の息も荒くなっている。
清春は飲みかけのジュースを出し、美佳に飲ませた。
「大丈夫か。座ってろ」
喋るのも辛いのか。
一口、二口と飲むと、美佳は黙って座り込んだ。
清春も人の心配してる場合ではなかった。
先ほどから軽い目眩がし、息苦しく感じていた。
壁に寄り掛かり、辺りを見回す。
この中で平気な奴はいなかった。
ハッハッと荒い息しか聞こえてこない。
一体どうなるのか。
不安しか生まれない。


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