レイコーン
「あれ?大体のユビキスは親の情報を引き継ぐはずなんだけどなぁ?マスターなんで生まれたての何も情報の持たない蝶をよこしたんだろ?」
不思議そうな顔するニコスに対しマールの顔は渋い顔のままだ。
「わからない・・・ってこと?」
「そうだね、彼女らは見聞きした事を蓄えておく習性があるんだ。それに街でも本が売っられてるはずだから少しずつ食べさせようよ。食べた事は彼女らは絶対に忘れないからさ。」
わかったような。わからないような、マールはそんな顔をしている。
多分、この蝶は都合のいい外部記憶装置のようなものなのだろう。
「マール、この子に名前をつけてあげないか?いつまでもユビキスって種族名で呼ぶのもかわいそうだしな。」
下に敷いていたシートを丁寧にはたきながらニコスはマールに語る。
「ん?そうだねぇ。」
「マールが決めなよ。」
「ん・・・じゃあ、妖精っぽくリリーにしよう!」
「リリーか。いい名前だね。よろしく!リリー」
ピンクに輝く蝶は2人の頭上を円を描くように回っている。
どうやら気に入ってくれたみたいだった。