レイコーン
「うん。それ、それ。その本、観光ビザみたいなもんなんだよ。持っているだけでいろんなところへ行けるしね。」
 

「へ~?通行書みたいなもん?」
 

「うん。まぁ…。」


ニコスの顔色が悪い。緊張しているのだろうか。
 

「大丈夫?額に汗かいているみたいだけど?酔った?」


しばらくニコスはうつむき、マールの問いに答えた。
 

「…あぁ、大丈夫だよ。」


バスは順調に進む。
 

『食の城下町アルバーダ、アルバータお忘れ物にはご注意ください』


「ありがとうジーニー。」


ニコスの顔色は元の顔色に戻っていた。
 

「ありがと。」
 

ジーニーは2人を下ろすと、すぐさま砂漠の向こうへと消えていった。
 

「彼、忙しいね。それにしても大きな街だなぁ・・・」
 


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