~ 桜 星 ~

それから一旦
私の家に戻り
荷物を置いて傘も普通の傘と取り替えてから
私たちは
浅草に向けて
駅に向かった。

雪が降ったり
止んだりしている。

電車の中で色々な会話をしたが
正直
ほとんど耳に入らなかった。

私はいつもそう
人ごみの中
うるさい場所
疲れきっている時
などは
まるっきり
人の声が聞こえなくなることがある。

それは
何故なのか自分もわからない。

でも
病気ではない。

精神的な問題なのだ。

だから
たびたび
二人の会話を聞いていても
全く違う事を話してしまう。

自分が話していないと不安になってしまう事も
たびたびあった。

それでも
友達二人は嫌な顔せず
話を聞いてくれた。

二人は気付いているのか
私が疲れているのがわかるのか
電車の中で席が空いていると
真っ先に

「お前が座れ」

と言ってくれるし
なるべく
大きな声で会話をしてくれる。

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