冷たい夜は桜の色
幸せな未来
桜が舞う道を私は歩いている
懐かしい道を思い出を思い出しながら一歩一歩進んでいく
私が退院してから5年がたった
多くの時間が流れた
長かったようで短かった。
今思えばとても密度の濃い時間だったかもしれない。
多くの時間はそれほど私に多くの物をあたえてくれた。
私は今自分の足で歩いている。
色々あった、けど私は今自分の足で目的の場所へ歩いている。
少し歩いていると懐かしい建物が目に見えてきた。桜のあるあの場所に、
桜の下に私がつくと後ろから大好きな声が聞こえた。
「美加。」
私は振り返りその人に抱きつく。
そして短いキスをする。
その人は私を抱きしめると耳元でささやく
「美加、大好きだ。俺がずっと幸せにする」
私は小さくうなずくすると嬉しそうに笑いかけてくれる。
そうして私たちは二度目のキスをした。
これから私には多くの時間がある。
それは楽しい事だけじゃないのも知ってる、けど私はまっすぐ歩ける。
だって隣には大好きな人がいるんだから、いくら未来が暗くて見えなくても私の手を引いてくれる。
そう信じている。
私は歩いていく大好きな人と幸せな未来を。
冷たい夜は桜の色
おわり