冷酷系女子



まぁ、どうせ彼女たちはこの男の電話番号なんてもう知ってるだろうから関係ないけど。



「それよりあなた、上の名前なんて言うの?」

「え?橘だけど。なになに百合ちゃん、もしかして俺に興味もっちゃった?」



何を勘違いしてるのかしら、この人は。



「一度あなたの名前を呼び捨てにしてしまったけど、名前で呼び合うような仲じゃないから名字を聞いただけよ」

「えー俺としては全然颯のがいいけど」

「名字を知った今、名前で呼ぶ理由はないわ、橘くん」



あたしがそう呼ぶと、橘颯は不満そうに口を尖らせた。

それから何か面白いことを思いついたようでニッと笑う。



「じゃーさじゃーさ、」



ずいっと顔を近づけられて、条件反射で少し後ろに下がる。



「名前で呼ぶ理由、作っちゃおっか?」



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