カレシ

昼休みのカフェテリア。

ガヤガヤと騒がしい中で、あたしはいつも通りにまきとごはん中。

「しっかし先輩も、早く告っちゃえばいーのに!」

昨日バスの中で聞いた、女の子達の話をしているとまきがじれったそうな声を出す。

「ったくさ、ゆいの話聞いてても、先輩ゆいのこと好きなの丸出しだし!ゆいも実際、脈ありなのは分かってるでしょ?」

「う~ん…」

ほんとは自分でも、先輩があたしのことを特別扱いしてくれてるのは分かってて、もしかしたら…なんて自惚れる時もあった。

「でもさ、やっぱり先輩モテるし、あたしなんかただの遊びかもしんないじゃん?」

うん…そーだよ。先輩だったら、もっと可愛い子だって簡単に落とせるし…


昨日のバスでの女の子達の話を聞いてから、あたしはなんだかやけにネガティブになっていた。


先輩がモテると言う事実。

そんなこと分かっていたはずなのに、実際それを聞いてしまうと、"あたしなんか…"と言う気持ちが大きくなる。


「ハァ~何言ってんのー、もうゆいから告っちゃえば?」

「はっ!?無理無理!そんなの―…」

あたしが話している途中、まきが"あっ!"と声を上げる。


「えー?どした―…」

言い終わる途中で、あたしは肩を叩かれた。

ふいっと首を後ろに回す。


見ると先輩が笑顔で立っていた。

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