死にたがり
夏休みに入り、たくさんの宿題をもらったわけだが、部活も何も友達がいない自分は、初日に終わらせてしまった。

もともと勉強は出来たほうなので、1学期の期末考査は楽に450点を越えた。

ということで、とてつもなく暇な40日間が始まった。


まわりの生徒は中体連やら、中文連やらで大変そうだ。

自宅は、マンションの最上階なので、窓から校庭の様子が良く見える。

午前中は、父親が自分のために買ってきた最新型のPCで、ネットサーフィンをして時間を潰しているが、どうしても午後は暇になる。

そんな自分を見かねた両親は、クラブチームに入ることを勧めたが、今回の件で人と触れ合足うことが嫌になっている自分は聞く耳をもたなかった。

だが、運動不足で体育の授業に支障が出るのが嫌だったので、毎朝近所をジョギングしていた。




そうして夏休みから1週間が経過した。

いつものように、PCを弄っているところに、インターホンが鳴った。

両親は夏休み中も日曜以外は常に仕事が入っていたので、自分が出なければいけない。

大抵は郵便か、セールスマンが来るぐらいで、後者の場合は、両親がいないと言うだけで帰ってくれる。

重い体を持ち上げて、玄関のドアの前に立つ。

のぞき穴をのぞいてみる。

そこには、郵便屋でもセールスマンでもない、自分と同じくらいの少女が立っていた。
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