死にたがり
そう、この少女は、同じマンションに住む幼馴染・・・と言えるのかは分からないが。

中野美希(ナカノミキ)だ。

中野「上条クーン!」

上条「ん・・・中野か。こんな朝っぱらから何のようだ?」

中野「そろそろ夏休みの宿題終わってるかなーと思って。ちょっと私に教えてくれない??」

上条「残念だが、俺は今とてつもなく忙しくてだな・・・」

中野「おじゃましまーす」

上条「っておい!勝手にあがるんじゃねーよ!」


・・・中野とは幼稚園のころからずっと一緒で、同じマンションということもあり、ちょくちょく遊びに来ているのだ。

中学にあがって、部活動を始めたらしく、てっきり来なくなっていた。

なので、中学になってから中野が家に来たのは今日が初めてだ。

中野「うわー、上条君の家にくるのって久しぶりー。・・・そして私より部屋が綺麗なのがムカツクー!ww」

上条「まぁ、汚くなるようなことなんてしてないからな。というか中野、今日の部活はどうしたんだ?」

中野「今日は、顧問の先生の体調が悪くて、各自で自主練するように!って。私、フルート担当なんだけど、他の仲間が居なかったから家で練習するんだー。」

上条「・・・それって良いのか?」

中野「いーのいーの!吹奏楽部って案外適当だからーwwていうか、上条君は部活動しないのー?」

上条「そりゃあ・・・面倒臭いからな・・・。部活動のための費用がかかると、親にも迷惑がかかるし。」

中野「ふーん・・・。本当は一緒にやる人がいないからじゃないのー?ww」

図星だ。

中野「だったら一緒に吹奏楽部に入れば良かったのに。」

上条「今の吹奏楽部って女子しかいないだろ?あんなところに入ってもやっていけないさ。」

中野「ハーレムじゃん!絶対楽しいと思うよ~」

上条「・・・はいはい。さっさと勉強終わらせようぜ。」

リビングのテーブルに、とっくに片付けた宿題をボンッと置いた。
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