アイ・マイ上司とlove★battle
そのまま逃げ出す事など出来ずに、結局はまたしても室内へと引き摺られて行けば。
一介の能ナシOLとは一生無縁な革張りソファに、身を沈めるしかなくなっていた…。
「ねえ、涼子…」
「今は聞かないで。あとで全部話すから」
「うん…」
西本さんという秘書さんが出してくれた、紅茶に口をつけつつストップをかけられる。
いくら私でも何となく想像がつくけど、彼女の一言に頷いてジッと待ち続けていれば。
「涼子!」
バンッと大げさな音を立ててドアが開き、入室して来た男性に目を丸くしてしまう。
「ウルサイんだけど…」
にこやかな表情を浮かべる人とは対照的に、ハァと投げやりに溜め息をつく涼子。
「オイオイ、あまりイジめないでくれ」
「勝手に傷ついてて」
目の前で繰り広げられる会話は、とても社内で行われているモノとは思えないけども。
「ココへ来るなんて、一体どうしたんだ?」
「やんごとなき事情から仕方なくね。
丁度良いから、稲葉さんと笹森さん呼んで欲しいの。…出来るでしょ?」
ソファから立ち上がって、そうニコリと微笑を浮かべるから場がフリーズしてしまう…。