この晴れ渡る青空の下で
あんまり触れて欲しくなかったんだ。

そう思い、ちょっと反省して言葉に詰まる。



数分の沈黙の後、口火を切ったのは彼の方だった。



「あの、宮本さんって、『きぃちゃん』って呼ばれてるの?」

「ああ……愛子には。友人は『きぃ』って」

「あ、じゃぁ、嫌じゃなかったら、今度から俺にも『きぃさん』って呼ばせて」



えっ?

思わず小首を傾げる。

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