ダイヤモンド・ヒーロー
家庭科が嫌いなヤツか相当不器用。
このどっちかだろうな。
「じゃ、俺は帰ります」
俺には関係無い。
コイツが遅れていようが、俺とコイツとは関わりが無い。
クラスだって違うみたいだからな。
「せんせぇー、お腹空いたよぉー」
「美山さん、進んだ?」
俺が帰ろうとした時、さっきのアイツ…… 美山が疲れたような声を上げた。
アイツって美山って言うんだ。
「明日も頑張るからー」
被服室で美山と先生のやり取りを後ろで聞き取りつつ…… 俺は被服室を後にした。