ダイヤモンド・ヒーロー




「湊人……。 別れよう」


「……」



あたしたちはここで終わり。


もう、会うことは無い。



「夢のために…… 将来のために、頑張って―――」


あぁ、目頭が熱くなる。

ギュッと、強く唇を噛む。

湊人と繋がっている手を、ハラリと放した。


太くて大きな湊人の手が大好き。



「なぁ、咲良。 咲良の夢って、何?」


「あたしの、夢?」


あたしの、夢でしよ。


湊人は知らないと思うけど。
気がついたら、あたしの夢は。



「甲子園のダイヤモンドで投げる湊人を見ること―――」


「――― !!!」


…… 知らなかったみたいだね。


あたしだって、自分がこんな事を思うだなんて思ってもいなかった。


でも、これがあたしの夢なの。




< 39 / 200 >

この作品をシェア

pagetop