キミの心の声を聞かせて

すると、シュンの膝の上に座ってる女の子が

あたしの顔をジーと見つめた。


その瞳は、凄く澄んでいて。まるで心の奥の汚い感情なんかも見透かされているように感じて。


思わず視線を逸らしてしまった…。



「ねぇ、おねぇちゃん」


女の子から話しかけられて、戸惑いながら


「うん?なに」


若干引きつりながら、なるべく笑顔で聞くと



「おねぇちゃんって、おにいちゃんのかのじょ?」


「えっ!?」


か、彼女って…!! 突然の思いもしなかった言葉に動揺を隠しきれないでいると

「ちげぇ~よ。ただの友達だよ」


シュンがそう答えて、女の子のホッペを軽く抓り


「瑠璃、友達が待ってるぞ遊んでこい」

と、お兄さんスマイルで女の子を抱えて下に下ろした。


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