キミの心の声を聞かせて
しばらく、シュンと何も話さないまま
ボールで遊んでる瑠璃ちゃん達を見ていたら
「お前さぁ、雄大となんかあった?」
突然、雄大先輩との事を聞かれて、あたしは「な、なんで!?なにもないけど!?」慌ててそう言ったけど
「お前、嘘下手だな。嘘ついてんの、見え見えだぞ」
そう言われて、あたしは言いかけていた言い訳の言葉を丸ごと呑み込んだ。
「なんで?分かったの?」
「なんでって、別に。お前がいない間、雄大がずっとボーとしててさ。
様子がおかしくてカマかけて、お前と何かあったか聞いてみたら…」
「雄大先輩…何か言ったの?」
ドキドキしながら聞くと、シュンは、あたしの顔をチラッと見て
「何も」
「そう…なんだ…」
「ただ、お前がいないと寂しいなって…そう言ってボーとしてたけど」
寂しい…。雄大先輩。あたしがいなくて寂しいって思ってくれてたんだ。
なんか…それだけで嬉しい…。