キミの心の声を聞かせて

しばらく、シュンと何も話さないまま
ボールで遊んでる瑠璃ちゃん達を見ていたら


「お前さぁ、雄大となんかあった?」

突然、雄大先輩との事を聞かれて、あたしは「な、なんで!?なにもないけど!?」慌ててそう言ったけど

「お前、嘘下手だな。嘘ついてんの、見え見えだぞ」


そう言われて、あたしは言いかけていた言い訳の言葉を丸ごと呑み込んだ。



「なんで?分かったの?」



「なんでって、別に。お前がいない間、雄大がずっとボーとしててさ。


様子がおかしくてカマかけて、お前と何かあったか聞いてみたら…」


「雄大先輩…何か言ったの?」

ドキドキしながら聞くと、シュンは、あたしの顔をチラッと見て


「何も」


「そう…なんだ…」

「ただ、お前がいないと寂しいなって…そう言ってボーとしてたけど」



寂しい…。雄大先輩。あたしがいなくて寂しいって思ってくれてたんだ。

なんか…それだけで嬉しい…。




< 151 / 402 >

この作品をシェア

pagetop