キミの心の声を聞かせて


少しだけ、穏やかな風が吹いて


俯いたシュンの柔らかな髪を靡かせた。


「シュン…」



大きくなった心が痛む音に飲み込まれそうになりながら


シュンの言葉を待っていたら



「ホント…ヒデェ女…」



俯いたまま、ボソッと呟いたシュンは、ゆっくりと立ち上がり、あたしの瞳を真っ直ぐ見つめた。
その瞳が、余りにも悲しげで…そして、綺麗すぎて



こんなに綺麗な瞳のシュンを傷つけた現実を受け止めようと


崩れてしまいそうな足元を踏ん張って、倒れないように唇噛み締めた。



いつも傷つけられてきた、あたしの心は

人を傷つけることが、どんなに辛くて惨いことだと



この時…初めて知ったんだ。





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