キミの心の声を聞かせて
元いた場所に戻ってきたあたし達。
「んじゃ、また泳ぎに行くか!!」と海に走っていくヨッシーの後を
「俺も行ってくる」
「俺も」と雄大とシュンも海の中に向かっていった。
ビニールシートの上で2人きりになったあたしと恭子さん。
「智樺ちゃんは、泳ぎに行かなくていいの」
「あ、あたしは…いいです」
ってか…色っぽい恭子さんの隣で水着姿になる勇気なんて、あたしにはない。
「海、見てるだけで満足ですから」
「そうなの?」
「はい。海、いいですよね。広くて大きくて。波の音は穏やかだし。太陽の光に照らされてキラキラしてるし」
小さい頃から海が大好きだった。
元々、泳ぐよりも見てるだけで本当に心が癒されるみたいで満足だから。