キミの心の声を聞かせて
このまま、別れなくちゃいけないんだよね?
家がドンドン近くなってくるに従って、心臓はチクチクと痛んでくる。
このままバイバイなんて、ヤダなぁ…。
だけど、雄大は、ドンドン先を歩いてるし。
結局、何も言えないまま、家の前まで来てしまった。
「じゃあ、またな」
「あ、うん。また…ね」
「うん…」
家の前で向かい合ったまま、無言で俯くあたし達。
少しだけ涼しい風が、あたしの髪を遊ぶように撫でていく。
このまま…離れたくない。
バイバイなんて…イヤだよ。
キュッと俯いたまま、唇噛み締めた。
その時だった…。