キミの心の声を聞かせて

「何か用?村西さん」


あたしは、あえて高津洋子を無視した。
だけど、高津洋子は、何か言おうとする村西さんの言葉を遮って


「アンタがいるだけで空気が濁るんだよ」

凄むように言ってきた。


ハァ~ホント疲れる。なんで、こうもあたしにツッカッテくるのかな?


高津洋子は、先生には評判のいい裏のリーダー的存在だ。

小学生の頃から、先生達は誰1人高津洋子の本当の顔に気づかない。

どんだけ人を騙せるのよ?


まるで、ストレスを解消するようにあたしに悪口を言い始めた高津洋子。


あの時も、高津洋子は、笑いながら、あたしがボコボコにされている様子をただ眺めていた。


それからも悪口を言っては、自分では直接何もしないで、仲間にあたしのお腹を蹴らせたりもした。


中学に入ってクラス分かれても、ちょくちょく何か言ってきたし。


高校に入ってまで、まさかまた同じ学校に通う事になるなんて。


どんだけ腐れ縁が強いわけ?


いい加減、こんな縁。断ち切りたいよ!



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