咲と亮

***

そんな感じの時期から、1ヶ月がたった。

さすがに話題にあがらなくなり、

もう8月突入。

夏休みである。



「おらよー!教え子たち、ダンボール回収し尽くしてきたぜー!」

「わー先生、どんだけスーパー回ってきたのさ!」
「いやあ、3つ回ったら車の中に入りきらなくなったわ。オレもまだまだだなー」
「先生リスペクトするぜ!」
「おお!まじか!立派な大人になれるぞ!」






「…こんだけウチのクラスでダンボールとっちゃってさ…。他のクラスはダンボール回収できるのかな」

ワイワイと賑やかな担任とクラスメイトを、一緒に眺めていた咲が呟いた。

「………」

教室の床から天井まで積まれたダンボールの山を見る。

「悪いのは、あの教師ってことで」


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