君の全てを教えて。




ガラガラ



授業が終わって俺は
教室に戻った。



普段から先生に愛想が
良い俺。



さぼったことについては
怒られず、むしろ体調が
優れないのかと心配
された。




「優斗!
大丈夫!?」



教室に足を踏み入れた
瞬間、周りにたくさんの
人が寄ってきた。



「うん。
大丈夫。」



「なんか具合悪かったら
言ってね!保健室連れていくし!!」



「ありがとう。」



俺は適当な笑顔を
浮かべて自分の席に着く。


「おい、優斗。
さぼるなら誘えよー。」



和輝が俺の前の席に
座って言った。



ちらっと嘉穂を見てみる。


「・・・・」



一瞬目が合ってすぐ
逸らされた。



俺はそのまま机に
突っ伏した。





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