君の全てを教えて。





「それからすぐ
優斗はうちに住むことに
なったんだ。




でも優斗はやっぱり
遠慮して何だかたどたどしかった。」





「うん・・・」





「だから優斗は高校
入ってすぐ、独り暮らし
をしたんだ。」




「そ、なんだ・・」









わたしは何だか
すごく切なくなった。




胸が痛い、苦しい。




昨日まで見てた優斗と
これから見る優斗は
きっとわたしにとって
全然違う。




気付いたらわたしの
頬には涙が流れていた。






1人で抱えていたの?




こんな痛くて苦しくて
切なくて、胸がはち切れ
そうな思いを・・・







わたしは涙が
止まらなかった。




和輝くんも立ち尽くした
まま、ずっと下を
向いていた。




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