奇跡のいのち
時計の針は7時半を示している。

――ガチャッ

「あ、楓」

「ただいまっ!みんなと話してたら遅くなっちゃった」

「大丈夫だよ。あ、ご飯つくるから先にお風呂入ってて」

「はあい」



料理を作るのは美空の仕事。

楓は何を作ってもおいしそうに食べてくれるから、作りがいがある。


「今日の夜ごはん、なに?」

ちょうど、お風呂からあがってきた楓が美空に尋ねた。

「ん?今日はカレー。好きでしょ?」

「うんっ!お姉ちゃんの作るカレー、おいしいもんっ」

「ありがと。じゃ、食べよっか」


「いただきまーすっ」



楓の元気な声がリビングに広がった。
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