キミが居た病院



 ――だが、秋人の名前はどこにも無かった



「嘘だ!!」

「五十嵐さん! 落ち着いて!! 興奮したら呼吸が乱れちゃう!!」


 ありえなかった。

 季節の変わり目を肌に実感し、秋人と話し、あの悲しい出来事も全部覚えているというのに。

「イトちゃん……今日って十二月十七日?」

 携帯に表示されてる時計を見ながら聞くと、美沙は頷いている。

 最後に秋人に会い、父親が浄化した日なのに。

 ついさっきまで秋人がここに居たのに。


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