マスカラ〜年下男子の甘い秘密〜[完]
あっという間に着いたアパートの玄関でバックから鍵を取り出すと蓮がスッと手を離した

温もりを失った手は急速に冷えていく気がして急いでドアを開けた

『蓮も入って』
雪を払いながら部屋に入る
暖房をつけてタオルを持ってリビングに変えると蓮がまだ玄関に立っていた

『蓮…?寒いでしょ、上がって』
タオルを渡してコートを椅子にかける

「ねぇ…この人の事もう好きじゃない?未練はない?」
真っすぐ写真のところまで行って写真立てを手に取っている蓮

『うん。ないよ』
蓮の背中を見て言うと写真立てを裏返して写真を抜き取った
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