狼執事とお嬢様♡~ある日の狼~
「お初にお目にかかります。樹里様。
矢野 俊と申します。」
スッと頭を下げて丁寧に名乗る男。
矢野?
コイツのことか…
コイツも誰かの執事やるってことか…
「俊クンねッ♪
娘をよろしくねー♪」
「はい。」
気さくに会話をする矢野を樹里様。
娘ってことは…
他にもお嬢様がいるってことか…?
でも、凛城家には長女と長男しかいないはず…
長男に仕えるのか?
でも…娘って言ったよな?
俺にも、矢野にも…
再度耳に入ったノック音。
俺は扉に目を向ける。
聞くのは3度目の樹里様の軽い返事。
その返事を合図に入ってきた男に、俺は愕然とした。
「海琉…?」