ただ あなただけ・・・
「・・・あぁ・・・お前が楽しければそれでいい」
優しく微笑んでくれる彼。微笑み返す私。こんなに穏やかな時間は久しぶりだ。
「・・・!隼人さんっ甘いモノ好きですか?」
前方に今話題のアイス専門店が見える。前々から食べてみたかった、機会がなくて食べられなかった。幸い行列は出来ていない。
反応が無いのでちらりと隼人さんを見る。
「・・・男所帯だからな・・・あまり甘いモノは食べないが――嫌いでもない」
そう言うと、アイス店に入った。
私はストロベリーバニラで、隼人さんは普通のバニラだった。歩きながらだとアレなので、近くにあったベンチに座った。