君と一緒に♪

それからみんなでバドミントンをした。

もちろん桜の枝に当たらないように気をつけながら。



でも、あたしが放ったシャトルは信じられない人の頭に直撃した。

ぱっこーん☆

という小気味よい音を残してシャトルは落ちた。


「すみません!!」といいながら顔を見ると……。


遥だった。



「……遥」

「明音……っ!?……行くぞっ」

遥が引っ張ったのはあたしの手ではなく、一緒に来ていたいとこの4歳ぐらいの女の子の手だった。


「おにーちゃん、あのおねー……」

「いーからッ!行くぞっ!!」


遥はすごいスピードで駆け抜けていった。


春いちばんみたいに強い風があたしを吹き抜けて行った。
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