罪-ウラギリ-


その日の放課後、私は葵と一緒にいた。

「ごめん。キライとか言って。」

「…もう、いいよ」

葵はうつむいたまま言った。


「また、前みたいに戻りたいんだ…」

100パーセント本心ではなかったが、一応言った。


「華恋はさ…嫌な目に遭った事ある?」


「あたし、すごくつらかった。家で泣いたし…」

!?

「泣いたの!?」

「うん…」


泣いたんだ…

私のせいで…


この時気づけたの。

悪い事したって。



「ごめん。」

今度は
本気の
言葉だった。
< 13 / 28 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop