ヤクビョウ神†天使の微笑み†
 怜華がジーッとこちらを睨みつけてくる。

「あ~、いや、何でもないんです!
 本当に何でもないですよ」

「そお?
 ま、イチャイチャするのは勝手だけど・・・

 全く、羨ましいわ」

 1人、ボソボソと呟きながらすねてしまっていた。



『そんなんじゃな・・・!』

「じゃあこれで、失礼しました!」

 刹那は雫の言葉を遮って、サッと立ち上がって早々に退室した。



『ちょっと、刹那待ってよ!』

 その後に続いて、閉まった扉をすり抜けて雫も退室していった。



「はぁ、恋かぁ・・・

 仕事がついてくる限り無理がありそうね」

 1人残された怜華は、深いため息をつきながら窓の外を眺める。

 鳥のゴーストが2羽、互いに円を描きながら空を舞っていた。
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