ヤクビョウ神†天使の微笑み†
 今回の事件も、P・E・U情報局の1つであるマーベラス社は、ゴーストが何らかの形で殺人に関わっていると睨んだのだ。



「なあ、雫、あれ・・・」

 その時だ。



 刹那は向かいの歩道を指差し、雫は視線を刹那から指し示す方へと向ける。



 そこには、

『あ!
 あの人、朝の女の子!』

 前に見た服装と変わらず着物を着て、黒く長い髪に幽霊のように白い肌、そして冷たくこちらを見つめてくる漆黒の瞳。



 すると、その女性は右を振り向き歩き始めた。

「ちょっと君!
 待ってくれ!」

 信号機はなかなか青にならず、2人は見失うまいと歩道にそって追いかけた。

『刹那、右に曲がって行ったわ!』

「あっちは確か、公園があったはずだ!」
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