騎士はキミに恋をする

一方、その頃。

テラスは深い眠りの中で
夢を見ていた。

何処までも何処までも
ただ真っ暗な世界に
敷かれた1本の道を
ただひたすらに歩いてゆく夢。

自分の体すら見えないのに、
その1本の道が見えて
道から外れることなく
進めていることが
不思議でならなかったが、

それでも、
歩みを止めることはなかった。

何故か、
歩かなければいけない気がした。

不意に後ろから何かが追いかけてきた。

何も見えない。
何が追いかけてきているのか
まったく分からない。

ただ、荒い呼吸と足音。
何かの気配しか
感じることしかできなかった。

何が追いかけているのか
分からない故に
恐怖が心を埋め尽くした。

走って
走って
走って
走って
走って
走って
走って
走って

ただ走り続けた。

早く追いかけてくる何かから
逃げたかった。










< 192 / 221 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop