元気あげます!巴里編

「夫という位置も大変だな。
千裕は学校の仕事が終わったら、直接ここに来たらどうだ?
夕飯なら、ここで用意しておいてやるよ。」


「いいのか。そうしてもらえると助かるな。
さすがに、俺もそんなに若くないからな・・・。
あれ、ひかる。なんか顔が怒ってるみたいな・・・」


「べつに怒ってなんかいません。
やっぱり、2人とも怪しいなと思って・・・。」


「ええーーーーっ。ひかるママほんとですかぁ?
オーナーとセルジュさんってそういうおつきあいを・・・。」


「ちがう!絶対違うから・・・。」


「だって、いつのまにか私の話はどこかへいっちゃって、男同士で何かと盛り上がってるんだも~~~ん。」


「ひかるママ、でもお店に2人ともいる間は大丈夫ですよ。たぶん・・・」


「ひかりちゃん、はるなちゃん・・・明日も私たちとがんばりましょうね。」



「はぁ~~~い」



ルミエールに来るお客様は、笑顔、泣き顔、怒り顔、いろんな顔をした人が出入りしました。
そして、お帰りのときには、必ず笑顔になって帰るのです。


がんばっても、がんばれなくても、お菓子といっしょに希望というお土産を持って帰ればきっと心が温かくなることでしょう。














「なぁ、まだ、俺のこと千裕様って呼ぶのか?」

「だって、千裕様は千裕様がいちばん似合っているんだもん。」











おしまい。♪   はあと。
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